〜アユの自由研究ノート〜
(1)サンゴとはどんな物?
  
  サンゴは、「ポリプ」と言うサンゴ虫が集まった群体からできています。サンゴは
 主にプランクトンを食べる動物です。植物ではありません!ポリプは石灰分を出し
 て骨格を作ります。種類によってそれぞれ特徴のあるサンゴの形が作られます。
  サンゴの中には褐虫藻が入っていて、その褐虫藻が光合成をして二酸化炭素を
 吸収して酸素を出します。サンゴは暖かい海に住んでいます。

                  <美しいサンゴ>

        

 夏休みに行った渡嘉敷では、たくさんのきれいなサンゴが見られました。サンゴの
 色は褐虫藻の色です。

(2)サンゴの種類

  渡嘉敷で見たサンゴを紹介します!
  ここにある写真は、自分で撮りました。沖縄にあるサンゴの一部です。

       
        エダサンゴ                     ハマサンゴ

       
       テーブルサンゴ                  ハナガササンゴ   

         
       ノウサンゴ                     トゲサンゴ        

青い海の贈り物 
Part 1: サンゴ編
                                                        




                                                              
   リュウキュウキッカサンゴ               クサビライシ    


       アオサンゴ


(3)サンゴの危機
 サンゴは今、いろいろな環境の悪化による危機にさらされています!
  @開発による水質汚染
  A地球温暖化による海水温の上昇
  Bオニヒトデによる被害
  C観光客によるサンゴの破壊(ふむ・折るなど)
 ほかにもいろいろあると思いますが、4つの点についてもう少し考えていきたい
 と思います。

 @開発による水質汚染
   昨年くらいから、サンゴが部分的に白化してしまうホワイトシンドロームという
  サンゴの病気がはやっています。白化した所からサンゴが死んでいき
  やがてはそのサンゴ全体が死んでしまいます。開発による水質汚染が原因
  の一つと考えられています。

  この写真は、今年の夏渡嘉敷島で撮った写真です。

      
 
 サンゴが部分的に白化しています。   → → →   白化した所に藻がついた状態になると     
                                      サンゴは完全に死んでしまいます。
 

 A地球温暖化による海水温の上昇                                  
  
 サンゴは30℃以上になると。褐虫藻が離れて光合成ができなくなって死んで
   しまいます。褐虫藻ガ離れるとサンゴが白くなり、それがサンゴの白化現象と
  言われます。海水温が下がると褐虫藻がもどってくることがありますが、長い
  間海水温が下がらないと、サンゴが死んでしまいます。       
   1998年にエルニーニョ現象が起こり、世界中のサンゴが海水温の上昇の
  ために死んでしまいました。

 Bオニヒトデによる被害                                  
  
 オニヒトデは直径30cmの大きなヒトデで、ポリプを食べるので、サンゴの天敵
  です。オニヒトデは体一面に毒のとげがあり、毒のあるねん液を出して、サンゴを
  殺してから、ポリプを食べます。
   オニヒトデの毒は人間が死んでしまうかもしれないくらいのもう毒です!それが
  今、地球温暖化による海水温の上昇でたくさん増えてしまって、サンゴが急激に
  減っています。

 C観光客によるサンゴの破壊                                 
  
 以前に渡嘉敷島に行った時に、サンゴの上に乗っている人を見かけました。
  サンゴは、とてももろいので、人間が乗ってふんだりしたら、すぐに折れて
  しまいます。折れたサンゴはしばらくは生きていますが、やがて死んでしまい
  ます。
   たまにサンゴがたくさんある所にサンゴが大きく折れたあとが残っているもの
  があります。
   みなさんは海で遊ぶ時には、サンゴを踏まないように、気をつけてください。


(4)サンゴの将来
  
   このままサンゴをとりまく環境が悪くなっていけば、サンゴは絶滅してしまう
  でしょう。サンゴが死んでしまえば、サンゴに住む小魚がいなくなってしまい
  その小魚を食べる大きな魚も食べる物がなくて、死んでしまいます。そして
  その影響は人間にも出てきます。
   また地球の酸素は陸地だけではすべてまかなえません。いくら森林を植えても。
  だからこそ、海の中で酸素を出すサンゴはとても大切なのです。
   もし、サンゴが死んでしまったら、きれいな海を失うことはもちろん、二酸化炭素
  は増える一方で、酸素は減り、空気が汚染され、最後は人間などの酸素を
  吸って生きる動物はみんな絶滅してしまうでしょう。そのためにでも、わたしたち
  にできるサンゴのためのこと、小さなことでもいいのです。使わない電気を
  消したり、見ないテレビを消したりする、そんなことが未来に美しいサンゴを
  残せる可能性を上げることにつながります。

   今、死んだサンゴの上に新しいサンゴが育ち始めています!
  品種によっては、一年間に
10cmものびるサンゴもあるそうです。
   写真のサンゴは新しく生まれたばかりのサンゴの赤ちゃんです!
  この小さなサンゴが大きなサンゴに育っていくといいと思います!

                               
                    テーブルサンゴの赤ちゃん
                                        2008年 夏  終わり